おい元気出せよ、気にするなって。
悪いことの後にはいいことがあるからさ。
なにか悪いことが起きて落ち込んでいるとき、周りの人からこんな言葉で慰められたことないですか?
誰もが一度や二度は経験しているドン底。
そしてこういうときには決まって「悪いことの後にはいいことがある」という言葉で慰めてくれる人がいるものです。
また、不運が続いているときに占いとかスピリチュアルカウンセリングなんかを受けると言われるのが「ああ、あなたは運気の変わり目ですね、そういうときは悪いことが立て続けに起きるんですよ」という意味不明の言葉。
結論から言いますが、それ全部ウソですから。
スピリチュアル界隈にはこういうウソを平気で言う輩がいっぱいいます。
今回は「悪いことの後にはいいことがある」というスピリチュアル業界のウソを暴くとともに、そうしたデタラメに騙されないよう正しい知識を解説していきます。
スピリチュアル業界は嘘つきだらけ?
まず「悪いことの後にはいいことがある」なんてことを言う人を決して信じてはいけません。
それがあなたの家族や友人なら、善意や慰めの気持ちから言ってくれていると思いますが、ことスピリチュアル業界のセンセーがそんなこと言ったとしたら、そのセンセーは間違いなく偽物です。
スピリチュアル業界のセンセーとは、
・占い師
・スピリチュアルカウンセラー
・スピリチュアルメンター
・ヒーラー
・霊能者・霊媒師
などと呼ばれる人たちのことです。
勿論こうした人たちの中にも、スピリチュアルと真摯に向き合いデタラメを言うことなく真理を探求している人はいます。
少なくともそういう人たちは「悪いことの後にはいいことがある」なんて口が裂けても言いません、だってそれを言っちゃったらウソになるからですね。
スピリチュアルの世界は「形のない」事象を扱う分野ですから、自然科学のように確証を元に論じるのは困難です。
それをいいことに、スピリチュアルでは何でもありと言わんばかりにテキトーなことを言いたい放題のセンセーが多すぎます。
本当に悪いことの後には良いことはあるのか
では、偽物のセンセーたちが「悪いことの後にはいいことがある」と言っている根拠をいくつか見ていきましょう(まあ根拠といえるような代物ではありませんが、センセーたちはこれらを根拠といいます)
かなり辛辣なことも書きますが、ここは冷静に内容について吟味してみてください。
では始めますね。
変化が近いというメッセージ
悪いことが起きるのは「変化が近い、変化することを促している」メッセージだそうです。
仕事で失敗が重なったとか、人間関係のトラブルとか、体調不良とか、これらは現状からの変化を促すために起きているのだ、といいます。
仕事で失敗が続くのは、その仕事ではない別の仕事へと変化を促している。
人間関係のトラブルはその関係性を見直してみるべきとのメッセージである。
体調不良は生活習慣を見直すべきサイン。
どれももっともらしいことを言っているため、多くの人はコロリと騙されてしまいます。
しかしこうしたメッセージはどれもスピリチュアルな視点からのものではありません。
スピリチュアルの基本的な原理すら理解できていないから、平気でこんなデタラメを言えるんです。
いったい誰があなたにその「変化」を促しているのでしょうか?
それはセンセー、あなたです。
試練
変化を促すために悪いことが起きている、と主張するセンセーがいる一方で、悪いことが続くのは試練だというセンセーもいます。
なんだ試練って?
もうはっきり言って開いた口が塞がりませんが。
誰が何のためにあなたにそんな試練を与えるというのでしょうか?
神ですか?仏ですか?
宗教なら分かります、信じる者は救われるというのが宗教の教義ですからね。
そうやって信者を囲い込み多くの人に信者を増やしていくために「造られた」教え。
それなら「試練」とか言う言葉を使うのは分からなくもないんですよ。
でもそれは神が与えたもうた試練ではなく、宗教の教祖が「神の名を借りて」造りだした営業トークに過ぎません。
実際に神や仏がいるかどうかは別にして、あなたが誰か「別の」ひとやものから何らかの試練を与えられるようなことは「絶対に」ありません。
これもスピリチュアルを真剣に学んでいる人なら分かっているはずのことです。
ワンランク上の自分
ワンランク上の自分・・・
何ですか、この言い分は?
何と比べてワンランク上なんでしょうか、そもそも上とか下とか、そんな概念そのものが宇宙には存在しませんから。
上下とか高低、レベルの違いのような、人をランク付けするような発想は生きている人間ならではのものであり、どこまでも低俗な考え方です。
これが自己啓発とかコーチングの世界での話なら分かります。
今まで出来なかったことが出来るようになるとか、自分自身の望みに一歩近づくとか、そうなるように手助けするのが自己啓発でありコーチングですからね。
スピリチュアルな視点では、人間に優劣はありませんし目指したものが手に入るとか入らないとかいうことに何の価値もないと考えます。
だってそうでしょう、どんな人間だってみんな同じ筈なんですよ。
スピリチュアルに考えて、あなたをワンランク上に成長させる、というようなことは概念すらありませんから。
ワンランク上のレベルを目指そうが、目指した結果手に入れようが入れまいが、それは単なる「変化」であり成長とか優劣と言うこととは無関係です。
運気の変わり目
悪いことが起きるのは運気の変わり目だから、なんていう人もいます。
センセー、いい加減にしてくださいっ!!
運気ってなんですか?
この宇宙には運なんて在りませんからね、そのくらいスピリチュアルの専門家を名乗るなら当然ご存じなんじゃないですか?
すべての出来事に偶然はありません。
すべての出来事には意味があるんです。
ということは運という概念も存在しないことになります。
だから悪いことが起きるのが運気の変わり目なんてことはあり得ません。
良いこととか悪いことって、そもそも何?
ここまで、いくつかのスピリチュアルの「ウソ」を見てきました。
うっかりすると「なるほど、そうかもしれない・・・」なんて信じてしまいそうなものばかりですが、スピリチュアルをちゃんと学んでさえいればこれまでsh情解したすべてがデタラメだということが分かるはずです。
そもそも、良いこととか悪いことって一体なんでしょう?
本来、出来事には良いこととか悪いことと言う区別はありません。
起きたことは単なる「事実」であり、良い悪いということは無いんです。
起きた出来事に関してあなたがどう思うか。
そのあなたの思いが、出来事を良いことにしたり悪いことにしたりするだけです。
つまり、良いこととか悪いことというのは「あなたの感じ方」で決まるわけですね。
ひとつ例を挙げてみますね。
出来事:小学生の時、クラスで話をした際にみんなに笑われた。
感情:いたたまれない、恥ずかしい気持ちになった。
この人にとってこのときの経験は「悪いこと」として認識され、その結果大勢の前で話をすることに恐怖心を抱くようになりました。
しかし別の人が全く同じ経験をしたとしましょう。
つまりクラスで話をしたらみんなに笑われた。
この人は、自分の話がウケたと感じ嬉しかった。
このときの経験が元で、この人はお笑い芸人になりました。
ね、このように同じ出来事でも人によって感じ方が全く違ってしまうことはよくあることです。
だからそもそも良いこととか悪いことなんて、自分が勝手に創り上げた幻想なんですよ。
にも拘わらず、偽物のセンセーたちは「変化のとき」だとか「試練」だとか「運気の変わり目」だとか、好き勝手放題デタラメを言います。
くれぐれも騙されないようご注意くださいね。
総括すると
今回は、悪いことの後にはいいことがある、というスピリチュアル業界のウソについて説明してきました。
これがいかに根拠のないデタラメかということがご理解いただけたでしょうか。
よく「一生のうちに良いことと悪いことは同じ数だけ起きる」なんて教訓めいた話を真に受けている人がいますが、出来事に良いも悪いもない以上、あなたがどう感じるかだけの問題であるということを肝に銘じておいてください。
だから、良いことばかりで悪いことなんてほとんど無い人生を送る人もいれば、自分の人生ろくなことが無かったと絶望しながら人生を終える人もいるわけです。
どんな人生にするか、すべては自分次第です。
あなたが日々起きてくる出来事をどう捉えるか、それだけの話です。
ということで今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。