最初に結論から。
アカシックレコードは怪しいのか?
いいえ、そうじゃなくてアカシックレコードに群がる連中が怪しい。
スピリチュアル界隈でよく耳にする「アカシックレコード」と言う言葉。
あなたはこの言葉の正しい意味をご存知でしょうか。
多くのひとは占いやスピリチュアルカウンセリングの延長でアカシックレコードというものを捉えていますが、実はアカシックレコードってそんなものじゃないんです。
アカシックレコードについてちゃんと理解していないと、思わぬところでとんでもない目にあるかもしれません。
今回はアカシックレコードについて、怪しいといわれる所以と本当の意味での危険性についてしっかりと解説します。
ほとんどの人はアカシックレコードを正しく理解していない
スピリチュアル関連の言葉って、なんだかちょっと神秘的な響きがあってそれだけで惹きつけられてしまう人も少なくありません。
アカシックレコードもそんな不思議な魅力を持った言葉です。
言葉の響きだけでなく、アカシックレコードという言葉の持つ意味が多くの人を惹きつけるのでしょう。
ところであなたはアカシックレコードという言葉の正しい意味をご存知でしょうか。
アカシックレコードとは「宇宙に記録されたすべての知の貯蔵庫」という意味です。
この世界がいつ生まれたのか定かではありませんが、世界が生まれた瞬間からこの世界が消えて無くなる瞬間までのすべての記録・・・それがアカシックレコードです。
ここで注意したいことは、世界の始まりから終わりまで、すべてという点。
世界がいつ始まったのかも分からないし、世界がいつ終わるか、未来のいつかでしょうが、要はこの世界の始まりから終わりまでのすべての記録がアカシックレコードにはあります。
え、未来の記録ってまだ起きてもいないのに・・・
記録がすでにあるっていうこと?
はい、すべてといったらすべてです。
そこには過去も現在も未来もすべての記録があります。
当然ですが、あなたの過去も現在も未来もすべてが記録されています。
だんだん話が訳わからなくなってきたぞ・・・大丈夫か?
あなたが生まれてから死ぬまでの記録だけではありませんよ、あなたの前世、過去世のすべて、そして世界が終わるまでのあなたの未来世もすべて記録されています。
おいおい大丈夫かホントに。
そうお思いかもしれませんが、アカシックレコードとはそういうものなんです。
とにかく「すべて」の記録が集められている・・・それがアカシックレコードです。
いいですか、こんなところで驚いているようじゃ、ここから先は読めませんよ。
あなたはパラレルワールドという言葉を聞いたことがあるでしょう?
パラレルワールドとは「並行世界」のことで、あなたが生きている現実と同時並行していくつもの現実が存在するという理論です。
あなたが今こうして生きているのは、過去から現在までの選択の結果ですよね。
つまり大学入試でふたつの大学に合格して、片方を選択した。
大学で知り合った女性と恋に落ちて結婚した。
その奥さんの縁故で一流企業への就職が決まった・・・
これらはみんな「ある瞬間」にあなたが何を選択したかで、全く違う人生を生きることになります。
ですからあの時、もう一つの大学を選択していたらあなたの人生は今とは全く違ったものになっていたことでしょう。
大きな選択、小さな選択。
私たちは毎日を生きる上で無数の選択を繰り返しています。
で、あなたが選ばなかったことで実現しなかった世界も無数にあって、それぞれもちゃんと存在しているって、知っていましたか?
あの時、信号を無視して事故を起こしたけど、ちゃんと信号を守っていたらどうなっていただろう・・・
あの時、上司の言うことに反論して地方へと異動になったが、上司の言うことを聞いていたら今ごろ何をしているだろう・・・
あの時、受験のために大好きなバスケットボールをやめてしまったけど、やめずに続けていたらどうなっていただろう・・・
あの時・・・
あなたが選択しなかった人生、すなわちあなたが生きなかった人生も無数にあるんですよ。
アカシックレコードにはそうした記録もすべて貯蔵されているんです。
自分が選択しなかった人生の記録に意味はあるのか
ここであなたはきっと、疑問に思っていることでしょう。
自分が選択せず、従って自分が生きることのなかった人生の記録を貯蔵することに何の意味があるのだろうか、と。
この考え方は「あなたという物質としての存在」ありき、で出てくるものです。
意識のレベルでは、あなたが生きようが生きまいがあらゆる可能性のすべての人生を体験しているといえます。
あなたという肉体を持った存在が認識している人生以外も非物質的には無数に存在している、そしてそれらのすべてを非物質である「意識」は体験しているんです。
あなたが認識しているかどうかに関係なく、無数の人生があり、意識はそれらすべてを体験しているんです。
あなたは、無数に存在する迷路のような人生の選択肢の中のたったひとつの道筋を認識してるに過ぎませんが、あなたの意識は迷路のような選択肢のすべてを体験しているということです。
だったらわざわざ肉体を持った人間としてたったひとつの道筋だけを生きる意味なんてないのでは?と思いませんか?
肉体を持つことの意味は、物質でなければ体験できないことを体験するためです。
その際たるものが「喜怒哀楽」と呼ばれる感情です。
こうした感情というのは、あなたと相手が「理解し合えない」状況があるからこそ生じてくるものなんですね。
理解し合えないから人間体験は面白い
あなたは自分の友人が何を考えているか、正確に知ることは出来ませんよね。
なぜならあなたと友人は「別の人間」だからです。
生まれた家庭も違えば育った環境も違う。
好みも考え方そのものも価値観も、何もかもが違うわけです。
だからあなたと友人はちょっとしたことで仲違いをしたり喧嘩をしたり、いがみ合ったりします。
で、お互いに気まずい状態になり、それでもいろいろと話すうちに相手が何を考えているのかが分かってきて、最終的には仲直りをするわけです。
時にはそうした仲違いがあったことで、以前よりもお互いを理解しあえて親友になったりもします。
そうしたひとつひとつのやり取りは、理解し合えないからこそ必要なんですね。
そして理解し合えない状況から理解し合える状況になることで、感情の変化が生じます。
それは喜びであったり安心感であったり爽快感であったりと、いろいろです。
そしてこうした感情というのは、物質であるからこそ味わえるものなんです。
互いに分かり合えない、だから互いが努力して分かり合おうとする。
そして分かり合えたときに生じるのが感情というわけです。
あなたが生きた道筋が、無数に存在する人生の選択肢の中のたった1本であったとしても、そこから得られるものはとてつもなく意味のあるものなんですよ。
これが面白くて仕方がないから、あなたの意識は何度も人間としての人生を生きようとします。
今回の人生ではこんな感情を味わうことが出来た、じゃあ次の人生では別の感情を味わおう。
これが人間が何度も生まれ変わる理由です。
だからアカシックレコードというのは
あなたの「意識」もこれまでに何度も生まれ変わって人生経験を繰り返してきていますし、これからも何度も生まれ変わって、これまでとは違った人生経験をしていくことでしょう。
アカシックレコードというのはこれらのすべてが記録されているんです。
過去も現在も未来も、あなたが人間として生きた人生も生きなかった人生も、それらをひっくるめてすべて。
そして意識というのは非物質ですから、物質のように区分されるものではありません。
ですからそうした過去から未来にわたるすべての体験が時空の束縛なく渾然一体となって把握されます。
こうしたことから考えると、私たちが肉体を持って体験している世界といいうものは、それらをはるかに凌駕する非物質世界のほんの一部でしかないことが分かります。
ほんの一部ではあっても、非物質の状態では決して味わうことの出来ない「感情」という体験は物質世界ならではのものです。
その「感情」体験のためだけに物質世界は存在するといっても良いくらいです。
お分かりでしょうか。
お互いが分かり合えないからこそ、物質世界での体験すなわち人間として生きる意味があるのだということが。
ですから、言い換えれば私たちが認識できていない体験の総称がアカシックレコードと言えるわけですね。
アカシックレコードでひと儲けを企む人たち
事ほど左様に、アカシックレコードは特別なものでも何でもないんです。
私たちが肉体という物質を持っているがゆえに認識できない世界の情報がアカシックレコードですから、別に大騒ぎするようなものではありません。
しかしながら、世界に存在するすべての情報の貯蔵庫、みたいな良い方をするといかにもものすごい物のように聞こえますよね。
それを悪用している輩がスピリチュアル界隈にはウジャウジャいるということです。
普通に考えて、科学の範疇では説明の就かないものですから、如何様にでも言えてしまうため、悪用する気になればいくらでも悪用できてしまうんですよ。
よくいますよね、アカシックレコードを書き換えてあなたの未来をより良いものにしましょう、みたいなことを言うスピリチュアルのセンセーが。
書き換えるって・・・笑
すでにすべての情報が存在するのに、何を書き換えるというのでしょう。
そして、そういうセンセーはこういいます、
自分でアカシックレコードを書き換えるのはとても危険だから、専門家に任せたほうがいい、って。
つまり自分に任せれば、あなたの未来をより良いものに書き換えてあげますよ、と言っているわけです。
こういう輩がいるおかげで、アカシックレコードって怪しいとか、アカシックレコードなんて嘘っぱちだなんて言われてしまうんです。
怪しかったり危険なのはアカシックレコードではなく、アカシックレコードを悪用してあなたを騙そうとするスピリチュアルのセンセーたちですから。
いいですか。
アカシックレコードをうんぬんしてあげると言い寄ってくる人を決して信じてはいけません。
あなたのアカシックレコードを読んであげる(アカシックリーディング)とか、あなたのアカシックレコードを書き換えてあげるとか、アホも良い加減にしろ、と言いたいです。
アカシックレコードなんて、他人に読み解いてもらったり書き換えてもらう類いのものではありませんよ。
もしあなたがアカシックレコードにアクセスしたければ、自分自身でアクセスすればいいんです。
簡単にアクセスできますから。
変なセンセーは「すべて」ニセ物です。
アカシックレコードにアクセスする意味
さて、なぜ多くの人はアカシックレコードに関連した商法に騙されるんでしょうか?
それは「今の自分の人生に満足していない」からですよね。
自分はこんなはずじゃなかった、出来ることなら時計を巻き戻して「あの時」に戻ってやり直したい・・・
ここまで深刻じゃないまでも、もっとマシな未来が良いな・・・くらいは思っているんじゃないでしょうか?
そんなとき、アカシックレコードと言うものがあって、そこにアクセスすることであなたの人生が変わるかもよ、なんて言われたら興味を持つ人は多いでしょうね。
でもはっきり言いますが、それが間違いなんです。
なぜあなたは自分の人生を他人に委ねてしまおうとするんでしょうか。
自分の人生なんですから、自分で何とかすればいいじゃないですか。
自分でどうにもならないから、神頼みじゃないけどそういうアカシックリーディングとかアカシックレコードの書き換えとかを頼っちゃうんですよね。
でも、あなた自身でどうにもならないことを他人がどうにかしてくれるなんて思うほうがおかしいでしょう?
あなたのことを最も抑止っているのはあなた以外にはいませんよ。
そのあなたがどうにも出来ないなら、他の誰が何をしようとどうにかなるわけがないんです。
そのことに早く気付いてくださいね。
その上で、自分でどうにも出来ないと感じるなら、自分でアカシックレコードにアクセスして何らかの情報を得ればいいんです。
アカシックレコードのアクセスなんて簡単です。
瞑想するとか、そこまでしなくてもリラックスしている状態で自分に語りかければいいんです。
そしてあなたが知りたいことを心の中で思い浮かべ、答えを待てばいいんです。
そうすれば、何らかの答えが返ってくるはずです。
もちろん、ドンピシャの答えが明確に返ってくるなんて期待しちゃダメですよ。
返ってくるのは本当に微かな、朧げなものです。
なんとなく思い浮かんだイメージとか、突然脈絡もなく頭に浮かんだ言葉とか・・・
それも、答えからはほど遠いものかもしれません。
しかし何にせよ、思い浮かんだりひらめいたりしたものは、あなたが求めている答えのヒントになるものです。
そのヒントから答えを導き出せるのはあなただけです。
え、そんなに簡単なことで良いの?
良いんです、簡単なことなんです。
だってあなたの意識は非物質世界でアカシックレコードと繋がっているんですから。
もしかすると、何度も練習しないと答えらしきものの片鱗すら受け取れないかもしれませんが、繰り返し練習することでいつか必ず答えのヒントを受け取ることが出来るようになります。
あとはあなたがそれをやるかやらないか。
それだけですから。
最後に
今回はアカシックレコードについて説明しました。
アカシックレコードが怪しいとか、危険だとか、嘘っぱちだとか、いろいろ言う人がいますが、アカシックレコード自体は怪しくも危険でも嘘っぱちでもありません。
そういうことを言う輩が嘘っぱちで危険で怪しい人なんです。
そういう人たちに騙されないためには、あなた自身がしっかりするしかありません。
自分の未来や運命を他人に委ねるようなことは、金輪際するべきではありません。
あなたはあなたの責任で、あなたの人生を生きていくしかないんです。
決めるのもあなた、幸せになるのもあなたです。
他人は関係ありません。
ということで今回はこのへんで。
最後までお読みいただきありがとうございました。