断捨離。
もはや流行を通り越して一般的なものになってきましたね。
断捨離をすると身の回りがスッキリと整理されて、その分良いことが舞い込んでくると言われますが、これとは正反対に断捨離をしたことで次々に悪いことが起きている人もいるようです。
で、事の真偽はいかがなものか。
結論からいえば、断捨離をしたからといって良いことも悪いことも起きません。
でも実際に断捨離をして悪いことが起きた、と主張する人は少なくありません。
これって何故なんでしょうか?
断捨離に潜むとんでもない矛盾とは
冒頭から結論めいたことを連発しますが、断捨離ってただの大掃除でしょ?
掃除していらなくなったものを捨てるだけのことで、なぜ良いことが起きたり悪いことが起きたりすると思ってしまうのでしょうか?
普通に考えて、まったく合理的とはいえません。
断捨離をした後に何かが起きたとしても、それは断捨離以外の何かの要因を考える方が理にかなっています。
そもそもあなたは何故、断捨離をするのでしょうか。
身の回りをスッキリとさせたいからですよね?
それ以上でもそれ以下でもないはずです。
にもかかわらず、断捨離に何らかの効果を期待するのは何故なんでしょうか。
あなたはご存じないかも知れませんが、断捨離って矛盾に満ちています。
元々は思想家でヨガ指導者でもある沖正弘氏が1976年に著書の中で「不要なものを手放すことで様々な執着から解放される」という自らの思想を紹介したのが始まりとされています。
その後、作家のやましたひでこ氏が断捨離を商標登録し、言い出しっぺは自分だといいながら広めたようです。
この段階ですごい矛盾があることに気づきましたか?
断捨離は執着から解放されるためにさまざまなものを手放すのが基本ですが、やましたひでこ氏はこれを商標登録して「囲い込んだ」んですよ。
これ、断捨離の思想とは真逆の行為ですよね。笑
氏が断捨離を提唱するのなら、なぜ商標登録なんかするのでしょうか?
著作権フリーにするのが本来なんじゃないでしょうか?
私がここで言いたいのは、断捨離というのは斯様に矛盾したものだ、ということです。
断捨離なんて大仰な名前をつけていますが、結局は単なる片付け・大掃除に過ぎないということを忘れてはいけません。
断捨離に効果はあるのか無いのか
もう答えは出ているようなものですが、断捨離には効果があるのか無いのか。
身の回りを綺麗にすることで気分がスッキリとし、なにか新しい物事に対峙するきっかけになるということはあるかも知れません。
しかし、それとて断捨離の効果と呼べるようなものでは決してありません。
あなたは毎日のように風呂に入ったりシャワーを浴びたりしますよね?
それって何故ですか?
1日の体の汚れを落として綺麗になることでスッキリしたいから、あるいは湯にゆったりと浸かることで1日のストレスを解放してやるためでしょ?
入浴やシャワーで1日の汚れやストレスをリセット・リフレッシュすることは出来ても、それだけのことですよね。
そこに「今日は風呂に入ったからきっと良いことがあるかも」なんて期待しないでしょ?
このことと断捨離と、なにが違うのでしょうか。
変わるのは自分の気持ちくらいのもので、それ以上でもそれ以下でもありませんよ。
断捨離をすることで幸運が引き寄せられるとか、逆に悪いことが起きるとか、その考え自体がおかしいと思いませんか?
それをおかしいと思えないとすれば、おかしいのはあなた、ということになりますよ。
今日は部屋を掃除したからきっと良いことがある、なんて本気で思っている人がいたら気持ち悪いと思いませんか?
さっきから何度も言っていますが、断捨離って掃除のことですからね。
そこに何らかの効果を期待すること自体がナンセンスなんです。
本当に断捨離すべきは?
で、本稿でもっとも言いたいことを書きますね。
本当に断捨離すべきはあなた自身のそうした心ではないですか?
断捨離すれば良いことが起きるとか、断捨離したのに悪いことばかり起きるとか、あなたはどうして何かに依存してしまうのでしょうか。
断捨離になにかスピリチュアルな力があると思っていましたか?
そんなわけない。笑
あなた自身が何かを本気で変えようと思わない限り、あなたはなにも変わったりしませんから。
あなたが生きているこの世界は物質世界ですから、すべては原因と結果に支配されています。
断捨離をした結果、部屋が綺麗になった。
部屋が綺麗になった(結果)その原因は断捨離をしたからですよね。
ここですでに断捨離そのものの原因と結果は完結していますから、それ以上を望んだところでなにも起きてくるはずがないんですよ。
あなたはこの物質世界を支配する「慣性の法則」ってご存じでしょうか?
慣性の法則とは、モノの状態は何らかの力が働かないに限り変化しないというものです。
動き続ける物体はなにもしなければいつまでも動き続けるし、止まっている物体はなにもしなければ動き出すことはありません。
あなたが何か良いことが起きるのを期待するのなら、何かをしなければなりません。
なにもしないでただ漫然と良いことが起きるのを待っていても、決してなにも起きませんからそのことは肝に銘じておいてください。
え、断捨離したじゃん、それって何かをしたことにならないの?
だ・か・らぁ・・・
さっきも説明しましたよね、断捨離をした結果部屋が綺麗になったでしょ?
そこでもう断捨離の効果はすべて使い果たしていますから。
だから断捨離をした後に起きてくる良いことも悪いことも、それは断捨離に起因するモノではないんですよ。
そこのところ、くれぐれも誤解の無いようお願いします。
結局のところ
今回は断捨離の効果について説明してきました。
良くも悪くも断捨離なんてただの片付け・掃除に過ぎません。
そこに何かを期待すること自体、おかしなことだと気づいてくださいね。
さらに、断捨離に引き寄せの法則だとか、ありもしないスピリチュアルな現象を結びつける人がいますが、それこそ愚の骨頂です。
スピリチュアルって、そういうものじゃないですからね。
私自身がスピリチュアルの専門家の端くれですから、スピリチュアルそのものを否定するつもりは毛頭ありません。
ですが、スピリチュアルの名を借りてありもしないことを吹聴しまくる輩には一言苦言を呈したいと思います。
スピリチュアルなら何でもありかよ!
そういう輩の言うことを信じたり真に受けたりしないようにしましょう。
あなた自身のことはあなた自身でなんとかするようにしてください。
決してスピリチュアルに頼りすぎないよう警告を発しておきます。
ということで今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。