人間は本当に生まれ変わるのか?
これは私たち人間にとって永遠のテーマのひとつと言えます。
生まれ変わりを否定してしまえば、死すなわち無となります。
しかし生まれ変わりを認めると、死後世界、輪廻転生、前世、過去世、業(カルマ)などの存在も認めることになります。
そして生まれ変わるとしたら、私たちは一体どのくらいの期間で生まれ変わることが出来るのでしょうか?
今回は生まれ変わりの期間について、スピリチュアルな視点で考えてみたいと思います。
生まれ変わりを信じる人が増えている
最近でこそ生まれ変わりという考えは一般的になってきましたが、それもこの20年くらいの間に一気に市民権を得てきた感があります。
それ以前は科学的でないものは胡散臭いという風潮があり「キワモノ」的な扱いをされるか、生まれ変わりを本気で信じている「風変わりな人々」という扱いが大半でした。
しかし21世紀に入りテレビやメディアでも頻繁に取り上げられるようになり、一昔前は鼻で笑っていたような人たちでさえ、頭ごなしに否定するようなことはしなくなりました。
とはいうものの、まだまだ生まれ変わりなんて迷信だ、と言ってはばからない「懐疑派」もたくさんいるのも事実。
しかしながら、実際に違った人間として違った時代を何度も生きることで多くの人間経験を繰り返しながら、魂が成長していくと信じている人が数多くいるのも事実です。
生まれ変わりの記憶を持つ人は数多く存在します。
なかには、
「それって作り話じゃないの・・・?」
と思ってしまうようなものもありますし、科学的にもそれが「生まれ変わりではない」ということが説明できる例もあります。
むしろそういう例の方が圧倒的に多いでしょう。
しかし、中には生まれ変わりを認めない限りどうしても説明のつかないケースも数多く存在します。
本当のところは死んでみなければ分かりませんが、私には生まれ変わりはあるように思えます。
では実際に生まれ変わりがあるとして、人は死んで次に生まれ変わるまでいったいどのくらいの時間が必要なんでしょうか?
生まれ変わるまでの期間について論じることに意味はあるのか
人が死んで次に生まれ変わるまでの時間に関してはさまざまな説があります。
死んだ瞬間に別の人間として生まれるとする説や、成仏してから生まれ変わるため数ヶ月から数年くらいはかかるとする説もあります。
また、そんなに簡単に生まれ変わるものではなく数百年のインターバルが必要とする説もあります。
さらに時系列を無視して過去に生まれ変わるという説を唱える人もいますし、人間以外の動物や植物、あるいは鉱物などに生まれ変わるという人もいます。
もっと極端な例として、地球外知的生命体に生まれ変わることもあるという人までいるんです。
こう書くととても高等向かいな話に聞こえるかもしれませんが、果たして本当のところはどうなんでしょうか?
人が死んで次に生まれてくるまでにどのくらいの時間が必要なのかを議論することにどんな意味があるんでしょうか?
私たちは肉体を超えた存在
まず最初に、今回の議論の出発点として「生まれ変わりがある」という前提に立つ必要があることは言うまでもありませんが、もうひとつ大事な前提が必要になります。
それは、
「私たちは肉体を超えた存在である」
というものです。
私たち人間という生き物を考えるとき、肉体だけで出来ていると考えるとどうしても説明できない事柄が出てきてしまいます。
人間が肉体だけの存在なら、死ねば肉体の機能が停止するためあらゆる感覚がなくなります。
いわゆる五感と呼ばれるものはすべて「肉体を通して」知覚されるものなので、肉体が機能停止してしまえば当然五感もなくなってしまいます。
そしてもう一つ、消えてなくなってしまうものがあるんです。
それは「意識」です。
意識とは、あなたが行ききた中で見たり聞いたり感じたりしたことの記憶やそれによって生じた感情などの全ての記憶を含む情報の全てです。
私たち人間が肉体だけの存在だとするなら、意識は「脳」に存在することになり、脳が機能停止すればそれら全ての記憶や人生経験なども消えてなくなることになります。
つまり、死は無に帰すことと考えるわけです。
人間が死ぬことで全てが消えてなくなるなら、当然死後世界も生まれ変わりも「ない」と言うことになります。
生まれ変わりがなければ、前世や過去世もないですし、私たちは「無から生じて無に帰す」ということになりますが、こう考えたのではどうしても説明のつかない事実が少なからずあるんです。
たとえば「生まれる前の記憶を持った子供」の存在などはその典型ですね。
これは「人間が肉体だけの存在」であり意識は「脳が創り出したもの」という前提に立ったために生じる「矛盾」です。
じゃあどう考えればいいのでしょう?
スピリチュアルでは、
「肉体と意識はそれぞれ別に存在し独立している」
と考えます。
私たちが生きている間は肉体と意識は同化しており、これらが別々の存在であることを認識することはほとんどありませんが、肉体の機能が失われたとき、すなわち死んだときには意識は肉体と同化している必要が無くなるため肉体から離れます。
一般的にはこの意識のことを「魂」とか「霊」とか言うこともありますが、肉体を離れた瞬間から意識は意識だけで活動するようになります。
こう考えると私たち人間の本質は、数十年という有限の存在である肉体ではなく無限に存在し続ける意識の方だと言うことに気付きます。
このように意識を人間の本質と捉えると、
私たち人間は肉体を超える存在である、という意味が理解出来ますよね。
生まれ変わりの記憶を持つ子どもたち
肉体はやがて老化して朽ち果てていくますが、意識は肉体が朽ち果てても存在し続けます。
そして新しい肉体と同化して「別人格」の人間として別の時代、別の人生を生きるんです。
荒唐無稽に聞こえますか?
しかし世の中には「自分が生まれてくる前に別の人間として生きていた」という記憶を持っている人が少なからず存在します。
彼らの記憶は驚くほど正確かつ詳細で、本当に過去に別の人間として生きていなければ知り得ないようなことまで記憶しているケースもあります。
こうなると「なぜそんなことを知っているのか」という疑問に対して合理的な説明がつかなくなるんです。
唯一、合理的に説明できるとすれば「彼は本当に生まれ変わった」という説明だけでしょう。
生まれ変わるのに必要な期間はどのくらい?
こうした生まれ変わりの記憶を持つ人たちは、生まれ変わるまでどのくらいの期間がかかったんでしょうか?
日本の生まれ変わり事例として最も古く、かつ有名な「小谷田勝五郎」の生まれ変わり事例は、生まれ変わるまでに数年という時間がかかってします。
また別の例では、数百年前の海難事故で遭難した人が未だに生まれ変われずにいます。
この例はこの人の意識が別の人に憑依して遭難した当時のことを語ったことから判明しました。
亡くなった日時と同じ日時に別の人間として生まれ変わったという例もあります。
それ以外にも退行催眠を用いて前世を探ってみると前世は中世ヨーロッパで小さな町に暮らしていた、なんて話もあります。
これらのことから考えると、一概に生まれ変わる期間を断定することはできません。
つまり「生まれ変わるまでの期間は必ずしも決まっているものではない」ということです。
でも、なぜ生まれ変わる期間がこうもまちまちなんでしょうか?
物質世界と非物質世界の違い
私たちは肉体を持って生きているときには物質世界にいます。
物質世界は物理法則に支配されているため、空間と時間という概念に縛られます。
つまり「いつ、どこで」という概念なしにはなにも語れません。
言い換えれば私たちは同時に複数の場所に存在することは不可能ですし、時間を逆行することもできません。
しかし肉体を離れた意識は物質の存在しない「非物質世界」に存在することになりますから、こうした物理法則にはいっさい支配されません。
つまり「いつ」とか「どこ」という概念そのものがない世界と言うことです。
これは「死んでから次に生まれ変わるまでの期間」という概念そのものが存在しないと考えることも出来ます。
物質世界では時間は一方向にただひたすら流れていきますが、そもそも非物質世界には時間という概念がないのですから、死んですぐに生まれ変わるのも何百年も経って生まれ変わるのも、もっと言ってしまえば過去に生まれ変わるのも(概念そのものが無いので)同じことなんですね。
私たちの生きる物質世界から見れば時間は大いに関係ありますが、非物質世界では時間を考えること自体の意味が全くないと言えます。
ですから次に生まれ変わるまで何年かかるかなんて考えること自体が意味のないことなんですね。
総括すると
今回は、生まれ変わりと生まれ変わるまでの期間について解説してきました。
生まれ変わるまでの期間にはルールなどないんだということをご理解いただけましたか?
ただし、私たちが現世で生きていることには何らかの意味があるはずです。
なぜ今この時代に生まれてきたのか、なぜ日本人に生まれてきたのか、なぜ今の境遇なのか・・・
もしかするとあなたは今の人生に必ずしも満足していないかもしれません。
その理由はいろいろとあると思いますが、あなたがどう思おうとも今あなたがあなたとして生きることには他に代え難い意味がある。
そのためにあなたは自分であなたになることを決めて生まれてきたんですから。
これまであなたは何度となく生まれ変わりを繰り返してきているはずです。
そしてその中には楽しい人生もあれば辛い人生もあったはずです。
でもそれらの人生すべてが、あなたが生まれる前にあなたが選んだものですよ?
だからこそ、どんな人生だとしても必ず意味があるはずなんです。
どうかそれだけは忘れずにこれからの人生を全うしてください。
今回は以上です。
長文お付き合いいただきありがとうございました。